2019.04.07 07:26The Beatles[Rubber Soul]1991年中学生だった僕の家のリビングには何の変哲もないチェストが置かれていた。チェストには住所録や文房具やチラシの束なんかがつっこまれていたが、下から2段目の引き出しはぎっしり隙間無くカセットテープで埋め尽くされていた。父がレコードからこつこつダビングしたもので、物事を深く追求するタイプではないけど流行のものにとりあえず首をつっこむ性格の父のライブラリは6...
2019.04.04 16:40Steely Dan [Aja]1977年発表のスティーリー・ダン6作目のアルバム。Ajaで[エイジャ]と読む。このグループは結成当初ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーを中核にした6人編成のバンド形態であったが、2人が理想のサウンドを追求していくなかで他メンバーを続々と解雇しスタジオミュージシャンを起用するようになった。そのサウンドの特徴はジャズに根ざしたテンションノートを多用した...
2019.04.04 15:34Miles Davis [In A Silent Way]1969年ジャズがエレクトリック化していく過程で生まれた傑作。2009年の蒸し暑い夏の夜。このアルバムを流しながら、ガルシア=マルケスの「百年の孤独」を読みふけっていた。黒魔術的と称されるこの本の世界観と、アルバムの混沌とした音が異常なほどマッチしており、僕にとって忘れられない読書体験になった。ブエンディア一族の数奇な運命を想い出す度に、いつもこのアルバムの...